東北の旅 2022
東北の旅 2022 初秋
新型コロナウイルスの蔓延により遠くに出かけることを控えていましたが、やっと、解禁になったようです.
東北方面をじっくりと散策するつもりで、出かけることにしました.
相棒は、HONDA CRF250Rally という冒険バイクです.
できる限り大きな街を避けて、田舎道と山越を優先するルートで行く予定で、この旅を始めました.
タイトな道路やオフロードにも、消極的?に入っていくつもり…..
荷物はできる限り小さく軽くしたつもり…..
テントと寝袋を持って、
今回は、立ち寄るところをある程度決めてありましたが、行き当たりばったりで、日程も一月程度、「何とかなるさ!」.

黄色の点が今回の旅で良かった場所とキャンプ場
東北に入る前に
海谷渓谷
山道を走行しながら、面白い名称が目に入りました.
「海谷渓谷」??
じゃぁ 立ち寄ってみよう!
狭い道路をクネクネと走り、突き当たったところに、海谷三峡パークがありました.
無料キャンプ場(乗り入れ不可、トイレ1、炊事場1、携帯電話電波ダメかも)できれいに整備されていました.
駒ヶ岳(標高1,487m)の登山口に近く、展望台からはちょっと、木が伸びすぎて、視界が遮られていましたが、千丈ケ岳の絶壁をみることができました.

千丈ヶ岳の岩壁
眼前にそびえる岩壁は、安山岩という火山岩でできており、約400万年前の海底火山から流れ出た溶岩などが、その後、隆起して地表に現れたものです.
海谷渓谷のV字谷は隆起する大地が眼下に流れる海川によって、長い年月の間、深く侵食されてできあがりました.
海底火山活動は、約200万年前に日本列島がアジア大陸から離れることで誕生したフォッサマグナが、まだ海だった頃に起きたもので、柏崎の米山、長野の戸隠山なども同時代の火山岩からできています.

南葉高原キャンプ場
山の中を通り抜けてきて
あらかじめ、上越付近でコンビニで食料の確保、ガソリン補給をして
初日の宿泊場所は、南葉高原キャンプ場です.
初めて利用しましたが、良心的な料金と圧倒的な眺めの良さで、一発で気に入りました.
めちゃくちゃ、眺めが良かった.

魚沼から国道252号
明日から新潟から長野方面は雨が降ると予報があったので、一気に会津若松あたりまで移動することにした.
晴れる地域まで移動なので、あまり休まずに、山の中のワインディングロードを直走る.
野沢温泉から県道502 奥志賀公園栄線、魚沼から国道252で只見町
田子倉ダムあたりで、小休憩.
天気が良くて、良かった.

金山町、三島町、柳津町 そして会津若松あたりを横断して
近くのコンビニ、ガソリン補給して
猪苗代湖 秋山浜キャンプ場(無料、トイレあり、水は持ち込み)で泊まることにした.
キャンプ中は、夕方からガスってきて、景色は今ひとつだったが、静かでした.
絶景 磐梯吾妻スカイライン
早朝にテントを撤収して朝霧の中、磐梯山方面へ向かいます.
少しガスっていますが、もしかして、標高が上がれば晴れているかもしれないと思って、磐梯吾妻スカイラインを登っていくと、青空になってきました.
初めて通りますが、日本ではないような景色に見惚れます.
浄土とは、「仏が住する清らかな国」という意味、
その名前がが与えられた、地名通り、煩悩が全て消え去るような景色の浄土平に感動しました.

磐梯山周辺の散策です.
結構、観光地化されているところが多く、峠近くまで足を伸ばします.
磐梯山の北側の沼湖を周遊していると、通行止めに足止めされます.
市営あだたら高原野営場でテントを張りました.(無料、要連絡、水、トイレあり、芝生、近くに風呂あり)
キャンプ場には、10数組のテントがありました.

東蜂山(とうばちやま)七曲りから桧原湖(ひばらこ)と磐梯山方面
絶景 蔵王御釜へ
南の方から天候が崩れてくる予報なので、山越えしながら蔵王まで行くことにしました.
前日に引き続き、磐梯吾妻スカイラインを通り抜け
バス停に「軽井沢」の名前を見て思わずパシャリ

摺上川ダム沿いの 国道399号が途中で通行止めでした.
戻るのも面倒なので、途中の林道から国道113号に行ってみました.
林道の途中、西滝不動尊というところで止まって、白い岩を発見して喜んでいました.(Googleマップでは白岩と表記されていました。)
道路がぬかるんできて、失敗したかなと、Uターンを考えましたが、行けるところまで行って考えよう.
無事、七ヶ宿に抜けることができました.
やまびこ吊り橋、不忘平和記念公園をチラッとみながら、国道457号に合流する.

白岩のある地質は、新生代のデイサイト・流紋岩・大規模火砕流と書かれていました。 真っ白な岩石で層状になっていたので、石灰岩かな。
pop karaie
蔵王御釜
しばらく走って、県道12号は蔵王エコーラインです.
蔵王の山に白い雲が覆い被さろうとしていますが、のんびりとワインディングロードを上がっていきます.
有料道路の蔵王ハイラインの料金所(バイクは390円)を通って蔵王山頂レストハウスの駐車場までいきます.
少し歩くと、蔵王の御釜(火口湖)が見えました.
宮城方面は、青空ですが、山形方面は雲が迫っていました.
でも、雲は蔵王の山を越えられず、停滞しているのが不思議でした.
雲がかかる前に、苅田嶺神社まで歩くかな、でも、老体には空気が薄いせいかしんどかったです.

蔵王エコーラインを山形方面に向かい、蔵王坊平国設野営場(安いが有料、広い、乗り入れ可)にテントを張りました.
翌朝、早起きして、日が上る前に御釜まで走ります.
でも、夜明けを少し過ぎていましたが、朝の綺麗な風景を見ることができました.

荒雄湖畔公園キャンプ場へ
山形方面にいくと、途中の田んぼに何やら藁人形のようなものが、

山寺
寄り道しながら北上すると、
山寺という文字に釣られて向かいました.
ほんとに岩の上のお寺です.
前日の蔵王で歩かなければ、山寺を散策しに行ったでしょうが、足が疲れていたのでパス

写真では見づらいですが、すこいところに建てましたね.
銀山温泉
銀山のような名前にも弱いので、行ってみました.
山の中にある小さな集落のような銀山温泉は、こぢんまりとしたところでした.

荒雄湖畔公園キャンプ場(有料、ダム湖の上流、芝生、水道は硫黄分を含んでいるかも)でテントを張った.
近くの温泉は、この時は外湯がNGでした.
早朝に出発する時は、すごい湿気と朝露でした.
この時期のテント場は、すこし標高が高い方が乾燥しているのかもしれません.
八幡平に行こう
湯浜峠
宮城県がそろそろ終わりの湯浜峠を通過しました.
霧の中から少し標高が上がると、青空でした.
気持ちが良かったけど、ちょっと寒いかな.

栗駒の山並みが望める
成瀬ダム
成瀬ダムの工事中のダンプカーがたくさん走っていたので、ペースが上がりません.
ダム工事って大変だなと思うと同時に、進化しているのだなと関心しました.

玉川ダム
玉川ダムを見ながら北上中
途中のガソリンスタンドを気にしながら、通り過ぎてしまいました.

後生掛キャンプ場
後生掛キャンプ場(秋田県)に到着です.(ごしょうがけきゃんぷじょう)
テントを張ってから、八幡平アスピーテラインを走りに行きました.
そのついでに、岩手県八幡平市でガソリンと食料の調達.
ガソリンスタンドとコンビニで用事を済ませて、キャンプ場に戻る途中でリヤタイヤのパンクに気づきました.
パンク防止剤を入れてあったので、パンクの原因のアルミの棒を抜き、エアポンプで空気だけを入れて、キャンプ場に戻ることにしました.(チューブタイヤのバイクは空気入れが必須ですよ)
キャンプ場に着いたら、すでに、薄暗かったので、パンク修理は翌日にしました.

後生掛キャンプ場(秋田県)には、最初から2泊の予定でした.(土曜日曜の宿泊場所の確保を優先して)
このキャンプ場を起点として、周辺の散策です.
パンク修理後、岩手県側の岩手山周辺やアスピーテ樹海ライン、松尾鉱山の廃墟などを見てまわりました.
アスピーテラインは、景色が外にひらけている地形なので、雲のない空気の透明度の高い日を選んで走りたい道路ですね.
また、山頂付近からの夕日は抜群にきれいでした.
八幡平アスピーテライン

八幡平山頂駐車場は有料ですが、近くに展望台があったり、付近を散策するのであれば利用したい.

アスピーテ樹海ラインは、岩手県側から八幡平を目指す時、眺めはあまり良くありませんが、日差しを遮るので、熱い夏の日差しを避けながら走行するのには良いかもしれません.

松尾鉱山には過去の遺物が残っていますが、道路から見るだけです.(硫黄鉱山のようです)
危険のために近くで見れないのが残念ですね.
八幡平樹海ライン

県道318 八幡平樹海ラインから細い道を少し降りると、小規模ですが、柱状節理が見れました.(白っぽかったので安山岩だろうか)
日当たりも問題ないので、紅葉の時期の写真撮影に良い場所ですね.
酸ヶ湯まで
稲庭高原
もう一度、八幡平アスピーテラインを通って岩手方面から、北上します.
稲庭高原の牧場の中の道路を通って、山の中の田舎道を行きます.
のんびりとした雰囲気の良いところですね.
途中で、旅をしている知り合いから電話で、近くにいるから会いましょうということになりました.

酸ヶ湯温泉
帰りに寄ればいいやと考え、十和田湖の散策を諦めて、酸ヶ湯で知り合いと待ち合わせしました.
酸ヶ湯キャンプ場(有料、入浴券補助あり)でテントを張って、温泉で疲れを癒します.
酸ヶ湯(すかゆ)の千人風呂にはいった.
お風呂全体は、木造で作られており、昔の雰囲気があってとても気に入りました。
湯船の周りは、溢れたお湯の成分硫黄の粉がの床に残っていました。

歴史情緒あふれる温泉郷、酸ヶ湯。
江戸時代からの湯治場として、時を超え、今も名湯の名を馳せる。
遙か昔より高い効能を持つ温泉として親しまれている酸ヶ湯。
八甲田連峰の西麓、標高約900mの高地に位置し、 四季折々に彩られる八甲田山の絶景を楽しみながら温泉を満喫することができます。
昭和29年に、環境が整ったすぐれた温泉地として「国民保養温泉地第1号」に指定されました。
名物の総ヒバ造り、160畳もの広さを誇る混浴大浴場「ヒバ千人風呂」は、 ひとつの浴室に4つの異なる源泉があり、今も昔も変わることなく、多くの人々を癒やし続けています。
酸ヶ湯温泉サイトより
大間のキャンプ場まで
八甲田山
早朝に八甲田山周辺を散策していたのですが、途中から霧で見えなくなってしまいました.
下北半島まで一気に北上します.
というのは、明日明後日と、日本一帯の天候が崩れて、雨の予報です.
どこにも逃げるところがないので、大間の無料キャンプ場で、2日間を過ごすことにしました.(宿泊費をケチったから)

下北半島
陸奥あたりまでくると、自衛隊色がありました.
自衛隊のおかげか、街は活気があるようです.

陸奥湾沿い(下北半島を反時計回り)をぐるりと周るつもりでしたが、国道338号の海峡ラインは通行止め.(通行止めでしたが通行止めのゲートまで行った)

海岸線は柱状節理の多い地形で、とても興味深かったです.
国道338号 脇野沢ー野平 通行止め

大間崎
本州最北端のすぐ裏の大間崎キャンプ場(公営)で2日間過ごす予定.
大間のマグロを食べ、ビールをいただき、テントで就寝しました.
このキャンプ場は、駐車場に併設されていて、芝生の上は火器厳禁ですが、戸が閉まる調理場には、ガスレンジ(有料)等があって、不自由はないです.(過去にキャンプ場で火事があったらしい)
周りには、民家があるのですが、思った以上に静かで、良かったです.
天候は、予報通り、次の朝から雨になり、丸一日降り続けました.
芝生の少し盛り上がったところにテントを張ったのですが、テントの周りの水が2cmくらいになり、テント内は、結露する始末でした.
タオルでテント内を拭きながら、過ごし、食事は、戸の閉まる調理場で非常食を作って食い繋ぎました.
駐車場には、5台ていど大型のクルマが車内泊、バイクは3台、チャリンコが1台雨をしのいだようだ。
大雨の時は、どこか屋根のある宿泊場所を探した方が良かったですね.
少し、ケチりすぎました。
反省!

恐山
雨をやり過ごした後、急激に気温が下がってきたので、ダウンアンダーとスキーウエアを着ましたが、まだ寒い.
下北半島には知り合いオススメの恐山菩提寺があります.
ぜひ、風呂に入ること、といわれていたので、立ち寄りました.
すごいところ(過去の火山の火口)に建っている寺院に感心しました.
硫黄の匂いがすごい!
湖自体が硫黄のために酸性湖になっているようで、生物や植物がほとんど生息できないので、水は透明でした。

仏ヶ浦
恐山から仏ヶ浦の途中の道路(薬研温泉方面)が通行止めになっていて、遠回りして、仏ヶ浦に到着です.
仏ヶ浦の展望駐車場もありますが、結構離れているので、よく見えません。
やはり、海岸線まで降りることにしました。
仏ヶ浦駐車場から歩いて降りるのに15分、登るのに25分くらい要しました.
天候は雲が多かったですが、歩いた甲斐はありました.
自然が作った緑色凝灰岩のアートに感動しました.
日本にまだ、こんな景色が残ったのは、人間が簡単に入り込めないところだったからだと思います.
エメラルドグリーンの海の水も綺麗でした.
もっと、ぱーっと晴れている時にもう一度行きたいですね.
今度は、船に乗って海岸から上陸がいいな.

青森県から秋田県へ
下北半島から津軽半島に行くつもりで、夏泊まりでテントを張りましたが、天気予報を眺めると、この後しばらくの間、青森県の天候が良くありません.
ここから一気に南下して、どこかで雨をやり過ごしながら、太平洋方面へ行こうと思っていました.
十和田湖

途中、八甲田山は初冠雪で山の上は白かったです.
バイクの走行は、寒くてちょっと辛いかな.(気温10℃前後まで下がっても良い装備でしたが)
後生掛キャンプ場
後生掛キャンプ場に2泊して雨をしのぎ、次の天気の様子をみます.
ところが、天気予報では、次の日の早朝には雨が上がる予報でしたが、雨をやり過ごすには、標高が高過ぎて、山の中の雨が止みませんでした.
完全なるキャンプ場の選択ミスでした.
2日後の早朝、土砂降りの中テントを撤収して帰宅することにしました.
途中、もう一泊することも考えましたが、東北方面は、1週間くらい嵐のような雨天の予報でした。

家までの 720km あまりを 12時間くらい走り続けました.
ほとんど雨と曇りの中の走行でしたが、鳥海山の見える間だけ、異様に晴れていたのが印象的でした.
東北の旅は良かった
予定では、一月くらいかけて東北を回る予定でしたが、寒さに負けて切り上げましたが、比較的天候に恵まれたと言えるでしょう.
今回は、CRF250Rally というオフロード色の強いバイクを使用しましたが、次回の東北の旅には馬力のあるリッターバイクで、山のアップダウンのワインディングロードを快適に走れたらいいなと思います.
また、太平洋側の景色を楽しみにしていたのですが、天候の関係で早期に切り上げたので、次回、行けたらいいなと思っています.
東北の醍醐味は、ズバリ、温泉、火山、快適なワインディングロードかな.
紅葉を見るのであれば、気温が下がるので、クルマで温泉宿をめぐる旅の方が良いかもしれません.

ホンダCRF250ラリーの燃費 約38km/L