バイク旅におすすめのテントとは

バイク旅に最適なテントはスタイルによって違うと思いますが、軽くコンパクトで組み立てが素早くできるのが最適です。

内容の項目

バイク旅テントを考察

バイク旅に使用するテントをどのように選択したら良いかを考えてみたい。

テントの選択には、人それぞれの考え方があって、どれが一番良いということは実際にはない。
ただ、キャンプ場を転々とする場合は、経験的にめんどくさいと感じるテント、たとえば、建てたり撤収したりする手間が多かったり、大きくて重いテントはダメです。
前室はある程度の広さは欲しいが、結露するのはイヤだとか、あります。

バイク旅テントの理想

理想とするテントの条件を挙げてみた。

  1. 地面の状態に関係なく設営できる方が良い。
  2. 持ち運びが容易(軽量コンパクトになる)
  3. 雨風に強い。
  4. 設営撤収が簡単
  5. 前室があると便利(ローソファーに使えると雨の日でもリラックスできる)
  6. 寝室の温度管理ができる

バイク一人旅の経験から理想のテントを考える

バイク旅テントの理想の最も重要なことは、
どのような環境(天候や地面等)でも快適に安眠できることだと考えます.(翌日に疲れを残さない)

1. どこでも建てられる

あらかじめ、テントに合わせたキャンプ場選びができるのであれば良いのですが、行き先を決めずに行く旅では、地面を考えずにキャンプ場を選択できる方が安心です.

自立型テントが良い。

2. 軽量コンパクト

バイクの大きさにもよりますが、テントのサイズは 5 kg 以下(できれば3kg以下)の方が良いと思います.
バイクの場合、荷物が高い位置になりやすく、重い荷物は操縦性に影響します.
また、キャンプ場によって駐車場から遠く離れたテントサイトの場合もあるので重いテントを運ぶのはイヤだ。

個人的には重さ2Kg以下、収納サイズは長辺が40cm以下が理想。(重くて3kg以下)

3. 耐水圧が高く風に強いテント

気温の低い雨天のキャンプで雨漏りや結露は命に関わりますが、最近のテントはどれも、よく考えられていて、撥水性の高い素材を使っているので大丈夫だと思います。

フライの耐水圧は、山岳のテントでも普通1500mm以上あれば大丈夫のようです。

反対に、あまりに高い耐水圧のフライは、透湿性が低くなる傾向があるそうです。結露しやすくなる可能性があるので注意かな。
ゴアテックスのように耐水圧が20,000mm以上でも透湿性が高い素材もあるので、単純には比較できませんが。

最新のテントならばどれを選んでも問題は少ないと思う。

生地の材質について
テント生地の耐久性は生地の厚みを示す「D(デニール)」と生地の密度を示す「T(タフタ)」で確認する。 登山用テントは、インナーテントもフライシートも20~30Dほどの薄いものが多く、代わりに190~210Tの密度の高い生地が使われるため、一応、目安にしてみてください。 リップストップ (ripstop)生地 裂ける(Rip)」ことを「食い止める(Stop)」 素材の種類(この他にコットン・防水透湿素材等があるが、ここでは扱わない)
    • ナイロンはしなやかで軽量だが、紫外線に弱く、濡れると伸びやすい。
    • ポリエステルは、耐候性に優れ伸縮が少ないが、しなやかさに欠け重くなる。
防水加工
    • ウレタン防水コーティング(PU) 通気性や透湿性はない、加水分解に注意が必要
    • シリコンコーティングは撥水防水効果は高い反面、価格が高い。

撥水性能は雨天時のテント内の結露対策には重要です。 テントのフライに水滴が広がると、フライの内側の温度が下がって結露が発生しやすくなります。したがって、撥水性が低下した場合は、撥水スプレー等を使用した方が良いと思います。  
4. 設営撤収が短時間で簡単

先にも記しましたが、毎日キャンプ場を移動する場合は、設営や撤収は簡単なほど良いと感じるようになります。

理想的にはアウター、フライ側のトンネルにポールを通すタイプが最も短時間に設営できる。
例)テンマクデザイン ホーボーズネスト ・フォルクラ デカトロン TREK 100・Naturehike Hiby3など

5. 前室が広い

テントに比較的広めの前室があると便利です。

バイク旅の場合、テントの室内に汚れたものを入れたくない場合が多々あるので、ある程度の前室を確保したい。
また、雨天で、足止めされた時に、前室で簡単な調理ができる方が良い。

さらに、前室でローソファーに座ってくつろげると雨の日でもあまり苦にならずに過ごせる。雨の日だけ、マエヒロシェルターやタープを張る方法もあるが。

6. 個人的には、インナーテントはメッシュじゃない方が良い

インナーテントが全面メッシュのモデルは、外気温が10度以下に下がってくると、寒さを感じ、夜中に目覚めることがあります。
やはり、インナーテントはウォールタイプ(非メッシュ)のほうが私の理想です。

非メッシュの方が、室内の気温変化が少ないので、軽い寝袋でも大丈夫な気がする。
ただ、メッシュのインナーテントでも寝袋(スリーピングバッグ・シュラフ)を高性能にすれば良いだけですが。

要 結露対策

非メッシュのインナーテントの場合

インナーテントが非メッシュの場合、ダブルウオールテントでも、、結露しやすくなるので注意しましょう。
結露のメカニズムは、湿度と温度差で発生します。
特に湿度の高くなる気温の低い雨の日は、外気と内気の温度差が大きくならないようにフライの換気口を開けて、インナーの室内にも外気を入れるようにすると、結露しづらくなります。

寒い雨の日の結露対策をまとめると換気が重要です。

  • フライの換気口を開ける
  • インナーのメッシュ部分を大きくする

 

AS WINGS JPNのメッシュの出入り口
出入り口の両サイドの内っ側のファスナーを開けてメッシュにできる、雨の日の換気は結露対策に有効です。

バイク旅テント

バイク旅のスタイルを定義する

あらためて、バイク旅の自分のスタイルを定義すると

  1. ほぼ毎日テントサイトを移動する。(週に一度くらいは連泊するが)
  2. 焚き火や自炊はたまにする。できればしたくない。(最高に気分の良いキャンプ場だと、自炊や焚き火をするが)
  3. 基本的に雨の日はテントに引きこもる。雨天でも簡単な調理が可能。(火を使うときはテントの出入り口は開放して)
  4. バイクで快適な場所やシーズンにキャンプをするのでスリーシーズン用。(自分の場合は寒い時や暑い時にはわざわざ出かけない。)

まとめ 旅のテントに要求する性能

旅のテントの具体的な性能をまとめると、

  1. 自立テントであること。
  2. 重さは 2〜3kg までの重さで、できれば、収納時は長さ約40cm以下になること。
  3. 山岳用で雨や風に強いタフなテントが良い。自ずと、自立式ドームテントになる。
  4. ひとりで簡単に設営できる、できれば5分以内で。
  5. 前室があってある程度の広さが必要。2人用を1人で使用する。さらに、椅子でくつろげる広さと高さがあると最高。タープで代用するのも可。
  6. 結露に強い。ダブルウォールテントは必須。
  7. 価格が安い。(テントは一生物ではない、劣化するので買い替える必要がある)

上記のようなテントの条件を、ある程度クリアした私の独断と偏見でテントの候補を、下に書き出してみました。

テントの候補を検討

旅のテントの選択は、快適性と軽量コンパクトのバランスを考える必要があります。
その中で、雨の中でもくつろげるテントであれば、良いという考えです。
できれば、椅子に座れるとテントの前室があると比較的快適に過ごせるのではないかと考えています。
実際に、雨天により数日間テントに引き篭もる場合は、快適性に大きな差がありました。

比較的小さくて軽い2人用テントをシェルターを組み合わせる

小さくて軽いテントには小さな前室なので、ちょっとした荷物や下足を置くためのスペースです。
雨の時は、インナーテントで過ごすことになります。
毎日移動しながらの旅の時には、テント泊の目的は寝るためだけに設営します。

このサイズのテントでは、雨天時には、タープやシェルターがないとテント内に閉じ込められるので、雨の日がが長くなるにつれて苦痛を感じます。

ホーポーズネスト2

テントとシェルターの組み合わせの総重量の合計 約4kgとなるので結構な重さになる。
テント、ホボーズネストの最大の特徴は、テント設営の時間を大幅に削減した構造にある。
3本のポールをアウターテントのトンネルに通すだけでテントが立ち上がる。インナーテントをアウターテントに装着したままにしておけば、3分で設営完了する。撤収は1分だそうだ。

また、タープやマエヒロシャルターを使用できないときは、少し面倒だが、インナーが吊り下げ式なので、インナーテントの数箇所のフックを外すことで、前室空間を広げることができることも覚えておこう。

テンマクデザイン ホーボーズネスト
この商品について
  • サイズ(約): インナー 210×118×(H)105cm
  • フライ 223×238×(H)115cm 
  • 収納時 Φ16×43cm
  • 総重量(約):2.55kg (ペグ、張綱、収納ケース含む)
  • 本体重量(約):2.38kg (フライ、インナー、ポール)
  • 素材: ポール:#7001アルミニウム合金 フライ:30D ナイロンリップストップPU/SIL耐水圧1,500mm、シームテープ加工 ボトム:40D ナイロンリップストップPU/撥水加工 耐水圧1,500mm、シームテープ加工
  • 付属品:ペグ×12本、自在付き張綱×4セット、収納ケース

テントとシェルターの組み合わせの総重量の合計 約4kg 収納サイズ:縦43cm(good!)

テントの形式でフライにポールを通すだけのテントが、最も設営撤収が簡単です。
設営3分は旅のテントとして最強かもしれません

居住スペース可能な前室のあるテント

椅子に座ってくつろげるスペースの前室で雨天でも快適に篭ることができます。
当然、前室で簡単な調理も可能になります。

Naturehike HiBy3 テント自立式 2-3人用 約3.2kg

数日間ベースキャンプとしてテントを設置したまま周辺の観光をしたり、雨をテントの中でゆったりと過ごしたい場合には、少し重めですが、下のようなテントも旅のテントとしては良いです。

欠点は、インナーがメッシュなので気温が下がると寒さを感じるかもしれない。

総重量 約3.2kg(まあまあ)  収納サイズ:縦54cm(旅のテントの想定よりも大きい)

七ツ釜キャンプ場

Hiby3は、簡単に設営、撤収でき、広いインナーと前室など、一人旅のテントとしては悪くないバランスと言える。
特に、アウターテントにポールを通す(長いポールをアウターテントのトンネルに通すのは面倒だが)ので、フライがピンとなるので、だれでも綺麗に設営できるし、また、風にも強い。
欠点としては、収納サイズが54cmと大きいこと、インナーテントがメッシュのみで底冷えした時に室内が寒いことくらいだろうか。

雨の日でも快適な広い前室のあるテント

広い前室があれば、雨の日でも快適に前室で過ごすことができます。
料理も可能です。

Naturehike Massif Hot ツーリングテント 2.24kg

前後長は 約300cm なので小さなテント場では困ることは少ない。
ただ、居住性や設営撤収が比較的簡単なところも良い点です。
2.24kgと軽量に作られているのもバイク旅どころか徒歩やサイクルキャンプにも適しています。
※インナーテントがメッシュですが、4シーズンテントです。

Naturehike_Massif_Hot

付属品を含めると2.44kgは軽量です。 収納サイズは50cmなので小さなバイクでは少し大きいとかんじるかもしれません。

マエヒロドーム AS 重量3.6kg

  • バイクに積める1人用テント / 強度が高く軽量なアルミ合金(A7001)フレームを採用
  • ゆったり過ごせる広い前室がある2ルーム構造のドーム型テント
  • インナーテントは3シーズン対応。エアベンチレーションが開閉できるフルクローズ仕様
  • ツーリング荷物を置いても十分な広さの室内。3方向の出入口は、正面と左側はキャノピーとして使用可能
  • 440mm×φ180に収納可能(重量3.6kg)で、バイクでもシートバッグに収まるサイズ
マエヒロドームASのサイズ

バイク用品メーカーのデイトナから販売されたテントだけあってバイク用として、よく考えられています。
クローズドでも前室が広いので、雨の中でも椅子に座って過ごせます。
ステイシーに劣るとすれば、背面からの出入りくらいでしょうが、想定が一人で使用なので問題はない。

少し背が高いテントなので、嵐のような強風な時には少々心配かもしれません。
そんな時は、素直に宿を取れば良いだけですが。

寒い日でも快適な広い前室のテント

スカートが付いている前室の広いテントでは、外気が寒くても、前室でくつろぐことができます。

ogawa(オガワ) キャンプ テント ステイシー ファルダ 実測4.5kg

オガワ製 ステイシー ファルダ

5月の北海道や秋夏の高原を旅のルートに入れるバイク旅には、外気の侵入を防ぐフライにスカートの付いたテントが有効です。
また、前室が広いのも特徴です。

早めにキャンプサイトに到着してテントを設営し、数日間、連泊して周辺の観光をする旅には良いテントだと思います。

総重量 約4kg(ちょっと重い)、実測4.5kg
収納サイズ:縦 約54cm(ちょっと大きい)

4kg以上の重さは、バイク旅では結構きつい重さに感じる!
広い前室と快適キャンプで4シーズン使えるのは良い。

ステイシーは、一人で使用するととても快適に野営ができます。
広い前室、広いインナーテント、比較的簡単に設営撤収ができるところも良い。
スカート付きなので、寒さにも強いと言える。
背が高めなので、足腰の弱い自分には、テントの出入りは楽である。
しかし、一人バイク旅で使うには大きく重いと感じる。

ステイシーファルダサイズ
オガワ製 ステイシー ファルダ

オガワ製 ステイシー ファルダ

「ファルダ」とはスカートのこと、寒い時の野営に最適化されたテントです。旅には少し大きくて重いかもしれませんが、快適な環境は重要です。重量4.5kg ・収納サイズ45cm

前室に小型の薪ストーブを使うことのできるドーム型テント

POMOLY Dune Solo 軽量テントデューンソロ 2.8kg

POMOLY Dune Solo

ペグや収納袋を全部含めたテントの重さが2.8kgのバックパックで薪ストーブを使えるネイチャーテントのようです。
サイズ感や組み立てやすさや居住性の高さのバランスが良い、バイク旅テントの決定版と感じます。

寒い時期には、2kg以下の小さな薪ストーブを持ってお籠もりテント泊も可能かもしれません。

特徴
土間が半分を占める

六角形の床の片側半分を土間にすることで、天井の高い前室(最大約115cmくらいかな)を確保できる斬新な考えである。
ちなみに、インナーテントの形状は台形で幅は約100cmくらいなので、一人で使用するのが良いでしょう。
懸念点として、インナーテントとアウターテントの空間の少ないところは結露しやすいかもしれません。
結露対策は、インナーテントの上側とドアの上半分にメッシュが採用されています。

アウターテントをポールで立ち上げる構造

アウターテントがポールに固定されると、ポールの張力により生地がピンと張るし、雨でフライの生地が伸びてもポールの張力でシワになりづらいところがメリットです。

また、アウターテントにポールで立ち上がるので、雨天時の設営や撤収時にインナーテントが濡れづらいメリットもあるかと思います。

あとがき

この記事を書き終えてから、ツーリングテントのような、もっとバイクに適したテントがあるなとは、考えました。

したがって、雨でも快適な前室があるテントはたくさん開発販売されていると思います。
大きくて快適なテント、でも実際には、重くて建てるのが面倒だなと感じてしまいます。
毎日バイクで移動しながら、雨の日には立ち止まってテントの中で過ごし、そして、食べ物が確保できない時に簡単な調理ができるようなテントを考えると、個人的の経験から、これらのサイズのテントに落ち着きました。

あとは、実際に使用しながら、個人の使い方のバランスを考えて、サイズや重さ、組み立ての簡単さとかを、収束させていくのが良いかなと考えています。
大切なことですが、スリーピングバッグ(寝袋・シュラフ)とテントの組み合わせで快適性も違ってくるのだと思います。

何事も、最終的にはバランスが必要だということですね。

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