甑大橋とは
甑島(こしきしま)は、鹿児島県本土の西方役30kmの東シナ海に浮かぶ島々で、上甑島、中甑島、下甑島の3島からなる。
3つの島を繋げたい甑島島民の願いから、中甑島と上甑島の間は2つの橋梁(甑大明神橋ー1993年3月と鹿の子大橋ー1991年3月)に結ばれた。
そして、2020年8月29日に下甑島と中甑島の間に全長1533mの甑大橋が開通され、甑島縦貫道によって、3つの島が繋がった。
特に甑大橋の工事は難航し、9年の歳月を要した。
甑大橋(こしきおおはし)は、鹿児島県薩摩川内市の甑島列島の鹿島町藺牟田(下甑島)と上甑町平良(中甑島)を結ぶ橋である。鹿児島県道351号鹿島上甑線の一部を構成する。全長は1,533 m。
2020年(令和2年)8月29日に開通。名称決定前の仮称は藺牟田瀬戸架橋(いむた せと かきょう)。
橋の総延長1,533 mは鹿児島県内で最長であり、日本国内の橋としてはしまなみ海道の来島海峡第三大橋(1,570 m)に次いで18番目の延長を有する。また、PC連続箱桁橋の最大支間長は航路幅を確保するため165 mであり、北海道の平原大橋に次いで国内2位である。wikipedia
位置
鹿児島県薩摩川内市
九州 鹿児島県 の西へ30km東シナ海にある甑島3島、その下甑島と中甑島を結ぶ所。
甑大橋の景色
暗いトンネルを抜けたら、そこは海の上、青空に青い海
晴天の日に颯爽とバイクを走らせる。
トンネルをしばらく走って暗闇を抜けるとパーっと明るくなり、まるで海の上を走っている感覚になる。
橋の上では左右に広がる青い海は、どこまでも輝いて、
塩の香りと爽やかな風、
緩やかなカーブを描いて、また暗いトンネルに入る。
大自然の中の一本の近代的な橋の風景は、不自然な感覚がある。
中甑島からみる甑大橋
中甑島から甑大橋を眺める展望台は、木の口展望所です。
細い整備された道路を登っていくと、ひらけた駐車場があります。
甑大橋は、ちょっと小さく見えるが、下甑島の全景を眺めることができる素敵な展望台でした。
甑大橋を通る時、中甑島から下甑島へ行く時は左カーブになっています。
橋は良い感じにウネっているので、本当に素敵です。
甑大橋中間地点からの眺め
甑大橋の途中に小さな駐車スペースがありました。
海から見る、中甑島と下甑島のどちらも良い風景を見せてくれます。
さらに、海の下には岩礁があり、船で来て岩の上に人がいて何かを獲っているみたい。
下甑島から見る甑大橋
鳥巣山展望台(下甑島)からの眺めは、甑島の中でも最高のロケーションでしょう。
何も言葉にできません。
道路の幅は6.5m程度です。
甑大橋の最も高い橋脚は、直径10.5m、高さ47.0mだそうです。これは、15階建てのビルの高さです。
甑大橋の工法
甑大橋はPC連続箱桁橋4連
※ PCとは、プレストレストコンクリートの頭文字で、コンクリートにあらかじめ圧縮応力を与えて引張りに強い構造にしたコンクリートです。
荷重によってコンクリートに生ずる引張応力を打ち消す目的で、圧縮応力(プレストレス)をあらかじめコンクリートに人工的に加えることによって、ひび割れを防止し、従来のコンクリート構造よりも、強度・耐久性に優れ、長寿命化を図った構造材料です。
※ 箱桁橋(はこげたきょう)は、桁橋の一種で、箱形(はこがた)に製作した桁(けた)を組んで渡します。箱はコンクリートのものもあり、箱の中は空洞(くうどう)です。
全長 1,533m
ー概 要ー
1.路線名 一般県道 鹿島上甑線
2.構造規格
橋. 長 1,533m
幅 員 0.5+2@2.75+0.5=6.5m
支 間 (第1橋)58.5m+100.0+58.5m
(第2橋)110.0m+2@165.0m+110.0m
(第3橋)76.5m+2@115.0m+76.5m
(第4橋)76.5m+2@115.0m+76.5m
荷 重 B 活荷重
上部工形式 (第1橋)PC3径間連続箱桁橋
(第2〜4橋)PC4径間連続箱桁橋
下部工形式 橋台:逆T式橋台、橋脚:柱式橋脚(円柱)
基礎工形式 橋台:深礎杭基礎
橋脚:直接基礎(締切り施工タイプ)
直接基礎(ケーソンタイプ)
鋼管矢板井筒基礎
一県道・鹿島上線の概要一
一般県道鹿島上線は、下島と中島及び上島を結ぶ島縦貫道路の一翼を担う
道路です。
1995年の大明神橋、鹿の子大橋の開通に伴い、上島と中島は一つに結ばれましたが、中甑島と下甑島は牟田瀬戸により隔てられていました。
その中、
2006年から、下島北端の鹿島町牟田から牟田瀬戸を渡り、中島の平良を結ぶ延長約5.1kmの区間において整備を進めてきました。
この区間が完成したことにより、上島~中島~下島が陸路で完全に結ばれ、まさに「はひとつ」となりました。
一橋梁の概要
大橋は、PC連続箱桁橋4連からなる全長 1,533mの橋梁であり、鹿児島県内の国道・県道橋としては最大規模となります。
また、下島から見て2連目の橋梁(第2橋)の中央径間長は165mで、PC連続箱桁橋においては、国内最大級となります。
上部工はPC連続箱桁を採用しており、最大桁高は中間支点部で最大9.5mで3階建ての
下部工は円柱橋脚を採用し、最大規模のものが直径10.5m、高さ47.0mにもなります。これは、15階建てのビルに匹敵する高さです。
海底の地質は、白亜紀の非常に硬い堆積者である姫浦層群(頁岩)が主体となっており、この岩盤が海底全体に露頭しており、ごくわずかに未固結な堆積岩が分布しています。
甑島の橋
甑島は3島なので、橋は2つと考えたが、実は、上甑島と中甑島の間に「中島」という小さな島があるのだ。
したがって、上甑島と中島の間に「甑大明神橋」そして中島と中甑島の間に「鹿の子大橋」が作られた訳だ。
甑大明神橋
県道351号を南下すると、上甑島と中島の間にある「甑大明神」「甑大明神橋」に出逢います。
甑大明神は、赤っぽい岩と灰色の堆積岩が御神体になっているようです。(赤色の正体は赤鉄鉱だそうです)
甑大明神橋は、少し洒落た吊り橋です。
甑大明神橋(こしきだいみょうじんばし)は、鹿児島県薩摩川内市の甑島列島の上甑島と中島を結ぶ橋である。鹿児島県道351号鹿島上甑線の一部を構成する。1993年3月に完成、全長は420 m。
工法は、PC斜張橋が採用され、海峡部は桁下15 mの航路を確保するため、最高部から両側に6%の勾配がつけられた。
斜張橋部の延長は170 mで、景観性・経済性から主塔形状は準A型、斜材はファン型が採用された。主塔高さは航空障害を考慮し、約60 mに抑えられた。
ケーブルの制振対策として粘性せん断型ダンパーが採用された、橋桁は、ディビダーク工法で架設された。wikipedia
鹿の子大橋
アーチ型の趣があって凝った作りの鹿の子大橋〈かのこおおはし〉は、 1991年にできた中甑島と中島を結ぶ全長240mの橋です。
橋の名前は、周辺が鹿の子百合(カノコユリ)の自生地であったからだそうです。
甑島の橋は、3つとも趣があって景観に配慮されているのがわかる。
潮の影響もあるだろうか、ただの鉄橋でないところが良い。
勝手な想像ですが、
鉄橋だと錆びて、再塗装などのランニングコストの費用が必要になる。
そして、島民や鹿児島県の大きなの負担になるからだろう。
周辺情報
キャンプ場
上甑自然公園キャンプ村
キャンプ使用料金 200円
シャワー100円
ここを基地にして、橋で繋がった島を散策するのが良いでしょう。