東尋坊

東尋坊は海岸に現れた巨大な柱状節理が有名です。日本海に沈む夕陽と柱状節理の風景は見逃せませんね。

東尋坊について

東尋坊(とうじんぼう)
日本海に面した海食崖で、険しい岩壁が続き、最も高い場所で約25mの垂直の崖がある。
東尋坊を構成する岩は、輝石安山岩の柱状節理で、これほどの規模を持つものは世界に3ヶ所だけであり、地質上極めて貴重とされ、国の天然記念物および名勝に指定されている。
輝石安山岩とは、斜方輝石、普通輝石などを斑晶鉱物として含む安山岩。
日本でみられる最もふつうの火山岩で、土木・建築用石材としても広く用いられる。

位置

日本海側、北陸地方、石川県に近い福井県の北部の海岸にあります。

住所 : 福井県坂井市三国町東尋坊

東尋坊地図

東尋坊の柱状節理

東尋坊は、日本の福井県にある断崖絶壁の海岸で、世界的に有名な地質学的景観です。この地域は、日本海側の活発な地殻変動と火山活動によって形成された火山岩が露出しており、特に柱状節理が有名です。

柱状節理とは、岩石が地殻変動などによって急速に冷却されることで、六角形の柱状に割れる現象のことです。東尋坊の柱状節理は、火山活動によって形成された玄武岩が冷却される際に発生したもので、高さ20メートル、幅1メートル以上にも及ぶ柱状節理が数多く見られます。

これらの柱状節理は、地層が隆起する過程で露出した断崖に形成されており、非常に美しい景観を作り出しています。また、柱状節理は、岩石が非常に強く、丈夫な構造を持っているため、長い年月を経ても崩れにくく、美しい景観を保ち続けています。

東尋坊の柱状節理は、日本国内でも有数の美しさと特異性を持ち、多くの観光客に愛されています。

名前の由来

東尋坊の名前の由来は、
数千人の平泉寺(へいせんじ)の僧侶の中にいた東尋坊という名前の僧侶がいました。東尋坊は、怪力を頼りに、民に対して悪事の限りをつくした。

悪行に手を焼いた東尋坊を酔わせて、高い岩壁から海に突き落としたことから、その絶壁の場所が東尋坊の名前の由来になったようです。

東尋坊 柱状節理の写真

東尋坊全景

東尋坊の柱状節理

東尋坊は、今から約1,200 – 1,300万年前の新生代第三紀中新世に起こった火山活動で、マグマが堆積岩層中に貫入して冷え固まってできた火山岩が、日本海の波による侵食を受け地上に現れたものとされています。
東尋坊の火山岩は白色の斜長石の斑晶や暗緑色の普通輝石・紫蘇輝石の斑晶を含む東尋坊安山岩で、マグマが冷えて固まるときにできた五 – 六角形の柱状の割れ目(柱状節理)がよく発達しています。

東尋坊の安山岩と柱状節理

東尋坊の安山岩を観察してみよう

東尋坊は、日本海の荒波がくだけ、白波のとびちる断崖絶壁が世界的に有名です。
この断崖絶壁は、新生代新第三紀中新世の火山活動(今から約1200-1300万年前)でマグマが堆積岩層(米ヶ脇層)中に貫入し、冷え固まってできた火山岩でできています。その後、波浪による浸食を受けて地表にあらわれたものと考えられます。この火山岩には、マグマが冷え固まる時にできた柱状節理がよく発達しています。節理の横断面を観察すると、六角形のものが多く見られます。岩石を構成する鉱物をくわしく調べると、この火山岩は、紫蘇輝石・普通輝石安山岩であることがわかります。

マグマの貫入とは

マグマの貫入とは、

マグマだまりから地表方向に噴出しようとしたが、圧力に強い断層でマグマが堰き止められ、マグマが溜まった状態をいう。(特にキノコ状に溜まったものをラコリスという)

貫入岩はマグマが地殻内で冷え固まったもので有名なのは

    1. 佐渡島の大野亀、二つ亀、
    2. 鹿児島県の竹山

東尋坊周辺の景色

雄島方面から見る東尋坊
雄島方面から見る海から見る東尋坊、東尋坊タワーと海岸線には柱状節理見える。

海側からみると、角ばった展望台のある東尋坊タワーが目標物になります。

東尋坊の散策は、料金は無料ですが、駐車場を利用すると料金 500円が発生します。

アクセス : えちぜん鉄道三国駅から京福バス東尋坊行きで10分、終点下車/JR芦原温泉駅から東尋坊行きバスで45分/北陸自動車道金津ICから車で30分

近くの観光スポット

雄島

無料駐車場の前から赤い欄干の長い雄島橋が島まで架かっています。
島の左岸に柱状節理の断面上の崖が見え、島に着くと大湊神社の鳥居があります。
雄島内を一周する遊歩道(道が荒れているので歩きやすい履き物で)があります。
島全体が柱状節理や板状節理で作られているので、海岸付近の風景は見応えがあります。

日本、〒913-0064 福井県坂井市三国町安島

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